専門人材による伴走支援

伴走支援による観光情報の一元化とDX自走化モデルの構築

一般社団法人信州千曲観光局

長野県千曲市

課題
ITやデジタルに詳しい人材が不足しシステム管理を外部委託に依存していたため観光情報が分散して一元管理されず業務効率が低下していた。
導入・支援による効果
155件の観光関連施設情報をID・タグ付けして一元化した。
システムを内製し、外部委託に依存しない継続的な運用体制を確立した。
地域事業者へ情報提供やAI活用レポートの配信を開始し、連携が強化された。
導入ソリューション
システム統合とデータ活用支援(WordPress、ChatGPTなど) / UI/UX刷新と情報設計支援(WordPress、Googleアナリティクス)

公式ホームページの刷新と内製化イメージ

抱えていた課題について教えてください

観光情報が分散して体系化されておらず、利用者にとって分かりにくく発信力が弱い状況でした。飲食店や宿泊施設の情報は年に一度紙ベースで集めるだけで、データベース化されていませんでした。また、予約情報や行動データを収集・統合する仕組みが未整備で、データに基づくマーケティング施策の立案が困難でした。

具体的にどのような悩みがありましたか

局内にITへ詳しい人材がおらず、ホームページやシステム運用を外部委託に依存していました。ホームページはWordPressを4つも使って構築された複雑な構造で、更新のルールもなく情報が散らかっていました。そのため、問い合わせ対応の際も職員が都度情報を探さざるを得ない非効率な状態が常態化していました。

今回の補助事業を知ったきっかけと申請の経緯を教えてください

2024年度より観光DXのサイトを拝見しており、今年度活用したく観光庁の公募から申請しました。当時は資金的な余裕がなく、補助金を活用しないとシステムを新しく作れない事情がありました。今はAIなどもあるため、外部委託に依存するのではなく、内製化して自分たちで自走できる体制を作りたいと考え、伴走支援型の本事業を申請しました。

専門人材による伴走でどのような変化がありましたか

個別のシステム整備にとどまらず、観光局の将来像を見据えたトータルデザインの視点から助言を受けることができました。専門人材からデザインの基礎や情報構造の整理などについて知識移転を受け、職員が自らホームページの基礎を構築し、主体的に改善できる能力を獲得できたのが大きな変化です。

公式ホームページ刷新 構想イメージ

事業を進めるうえで苦労した点はありますか

局内のインフラや情報管理の状況が全く整理されておらず、どこに何の情報があるのかという現状把握や課題の洗い出しに大きな時間を要しました。また、局内や地域事業者にデジタル知識が不足していたため、専門用語をそのまま伝えても理解されにくく、私自身が咀嚼して初心者にも分かる言葉に置き換えて共有することに苦労しました。

現場の空気感はどのように変わりましたか

最初は「DXは外部任せで難しい」という状況でしたが、職員自身が設計や構築に関与することで理解が向上しました。実際にAIを使って作業をまとめさせると「こんなこともできるんだ」と驚きの声があがり、少しずつ便利になるという実感を持ってもらえています。

観光DXの推進においてポイントを教えてください

単にツールやシステムを導入するのではなく、分散していた情報や業務の全体設計をまず見直すことが不可欠です。また、地域の事業者に情報提供などで協力してもらうには、日頃から足繁く通い距離を縮める「顔の見える関係性」が非常に重要でした。

最後に補助金活用を振り返っていかがでしたか

一過性のシステムの導入で終わらせず、情報を一元化してフレキシブルに使える持続可能な基盤を固められたことが最大の成果です。コストを抑えながら自走できる体制を作り、職員が自ら構築や運用できる能力を獲得できたことで、観光局が地域のDXを牽引する基礎ができたと感じています。

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